看護師の資格を活かしたツアーナースのお仕事

ツアーナースとは、修学旅行や研修旅行、一般の団体旅行などに付き添い、旅行者の健康管理やケガ、病気などへの処置を行う看護師のことです。
派遣会社に登録し、希望にあう仕事があれば応募して仕事に就くのが一般的です。
ツアーナースでも相手を思いやる看護の気持ちは病院やクリニックと一緒です。
楽しい旅の思い出にできるよう、心を込めて接することが大切です。

ツアーナースに似たお仕事にトラベルナースがあります。
トラベルナースは、旅行添乗には関係なく、あくまで病院勤務となります。
トラベルナースは全国展開する病院グループ内で勤務地を選んで、期間限定で働くシステムです。
例えば、札幌に1年住みたい!となったら現地の病院を選び条件が合えば働けますという制度になります。

ツアーナースの仕事内容

ツアーナースというと全国をあちこち移動して旅をするイメージが浮かびますが修学旅行などで行く場所は基本的にはずっと同じなので、限られた場所ばかりに何度も行くことになります。
全国津々浦々いろんなところに・・・なんて、楽しすぎる想像はしない方が無難です(^^;)
実際のお仕事の内容としては、こんな感じになります。
首都圏の学校の例:
小学4年生の移動教室:山梨、千葉の岩井海岸など
小学5年生の林間学校:八ヶ岳、軽井沢、新潟など
小学6年生の移動教室:日光
中学2年生の移動教室:山梨・新潟など
中学3年生の修学旅行:京都・奈良
高校2年生の修学旅行:北海道・大阪・沖縄・海外(台湾・シンガポール・オーストラリア等学校によって様々)

具体的なお仕事は、生徒や旅行者の健康管理やケガ・病気などへの処置を行います。重篤な状態だと病院へ連れて行くこともありますが、その判断もツアーナースが行います。
修学旅行は、環境の変化や集団行動が長期化することでストレスもたまり、発熱、腹痛、喘息の発作を訴える生徒が多いです。
また、海外旅行の場合は、食事や気候などの変化に対応できなかったり、飛行機や電車、バス等の公共機関の利用が多いことから、体調を崩す方は少なくありません。
出発前の段階で、学校の担当教諭やツアー会社の添乗員との連絡を密に取り合って、健康状態や持病の種類などを把握したり、ケガに備えて救急箱を用意しておく必要があります。
病院勤務などとは違い、医療設備が十分でない中での対処、対応が求められることも多いため、基礎的な医療知識に加え、判断力や応用力といったスキルも必要とされます。
とくに、現場では基本的に一人で対応しなければならないため、その責任は大きいです。

ツアーナースのメリット・デメリット

ツアーナースは基本的に募集に対して応募してお仕事をするため、毎月決まった給料がもらえるわけではありません。
業務内容や拘束時間にもよりますがだいたい日給1万円から2万円くらいが相場です。
毎月安定した収入が必要な人には難しいというところがデメリットと言えるでしょう。
逆に、日程が決まっている単発のお仕事なので、子育てをしながらでもやりやすい仕事ではあります。
病院に勤務しながらお休みの日にツアーナースのお仕事をしている方も多くいます。
ただし、兼業OKの職場でなければ許可が下りないことが考えられます。
また、3-4日程度の休暇をもらえないとなかなかお仕事との条件が厳しいかもしれませんので職場によるでしょう。
短期間で兼業でも勤務しやすいものとして、週末1泊2日で行われる一般のスポーツ合宿(サッカーや野球など)があげられます。
ただし、スポーツ合宿の場合は看護師業務というより雑務が多くなります。
お茶汲み・荷物運び・食事の準備などに追われ、ツアーナースという感じのお仕事ができないこともあります。
ツアーナースは看護職の中でもサービス職としての色が濃い業務であるため、接遇やサービス精神という部分が求められることも多くあります。
楽しい旅行の雰囲気を盛り上げるような人が求められ、コミュニケーション能力が問われる職種と言えるでしょう。

看護師の日雇派遣禁止・例外条件とは?

ツアーナースの雇用形態常勤ではなく派遣であることがほとんどです。
平成24年に労働派遣法改正が行われ、‘添乗’など数種類の業務の日雇派遣が禁止になりました。
ただし、以下の「いずれか」の条件を満たせば、派遣として勤務する事が出来ます

  • 60歳以上である
  • 学校教育法の学校の学生・生徒である
  • 本業の年間収入の額が500万円以上であり、副業として派遣就業を希望する
  • 主たる生計者ではなく、かつ、世帯の年間収入の額が500万円以上である

詳しいことは、各派遣会社へ問い合わせて、自分が該当しているかどうか確認しましょう。

看護師の資格を活かしたフィールドナースの仕事

フィールドナースとは、一般の医療機器メーカーや医薬品メーカーで看護師の資格を活かして幅広く活躍する看護師のことです。
産業看護師がその企業に勤める社員の看護ケアを行うのに対し、フィールドナースは看護師資格を活かして医療行為以外の業務を行います。

フィールドナースの仕事内容

勤務先は病院コンサル企業や医療機器メーカー、医薬品メーカーなどの医療系に関する企業となることがほとんどです。
企業には、取り扱っている医薬品や医療機器を病院などに売り込む営業マンがいます。
しかし、高度な医療知識を必要とする新製品が次々と開発され、製品を売り込むための知識が営業マンだけでは対応しきれない場合もあります。
企業看護師は高度な医療知識を活かして、メーカーの製品を病院などに売り込んだり、機器の使い方をレクチャーしたりします。
通常の営業マンだけでは対応しきれなかった専門知識を、看護師の有資格者が同行することでより説得力のあるものにし、購入者にアピールする働きがあるのです。

 

フィールドナースの具体的な仕事内容は・・・

  • 病院などに出向いて自社製品の営業・営業補助
  • 勉強会による情報提供やセミナー開催などの営業活動
  • 自社製品の操作使用方法をデモンストレーション
  • 販売サポート
  • 納品時の病院・施設スタッフへ操作トレーニング
  • 定期的な操作トレーニング
  • 手術等の立ち会い

医療機器の使用方法を説明したり、使用している際に何らかの不具合が生じた場合に的確にサポートする上で、どうしても看護師としての臨床経験が必要になります。
実際に医療機器の取り扱いに関してサポートするのはかなり難しいです。
ユーザー側の思い込みによって様々な不具合が生じることもあるので、なおさら医療の現場を知っている人間でなければ、対応することができない重要な仕事です。
ですので、看護師の免許はあればだれでも簡単に務まる仕事ではないということは覚えておきましょう。
医療機器は高額な物が多いため、購入したからには十分なサポートを求められます。
また、不具合が生じてしまうとその日の業務がストップしてしまう可能性もあり、医療施設の業務にダイレクトに影響を及ぼします。
そのため、フィールドナースの責任は重いです。
また製品を導入した後に使用方法を説明するだけでも、実際にやってみると簡単ではありません。
病院で患者さんと接するのとは、また違ったコミュニケーション能力が求められます。

 

似たような職種にクリニカルスペシャリストというお仕事があります。

こちらは販売後のサポートを担当するのに対して、フィールドナースは主に販売前の営業やサポートが主な仕事内容となります。
ただこうした棲み分けを明確に行っておらず、フィールドナース=クリニカルスペシャリストとしている企業もあります。
そうした時には販売から、サポートまで継続的に深く関与していくことになります。

 

英語力が求められる仕事

特に外資系の企業においては、医療機器のマニュアルは英語で記載されていることが多いです。
このため、ある程度の英語力が求められます。

英語が苦手だと業務が進まず、勤まりません。
さらに、医療機器は「医療技術」の進化にともなって、常に進化することが求められていますので、新製品の取扱についても新たに学ばなければなりません。
毎年確実に医療機器は進化していますので、より高度な治療や検査がスピーディーに出来るようになる反面、医療機器の操作性はより複雑になっています。
このため常に勉強し続ける姿勢がなければ、働き続けることは困難です。
この点においては臨床の看護師と同様でしょう。

 

フィールドナースになるメリット・デメリット

看護師の経験を上手く生かして会社に貢献することができるので、働き次第では病院時代では決して得られることの無かった高額な給料となる場合もあります。
基本的に会社員として勤めることになるため、他の看護師と比較しても年収アップが期待できます。
加えて会社員ですので週末は必ず休みを取ることができ、病棟勤務のような夜勤もないので安定して仕事に打ち込めます。
自分の時間が確保しやすく、家庭との両立もしやすいでしょう。
つまり、看護師の資格を活かしながらOLとして働くことができるところがメリットと言えます。
せっかく取った資格をムダにせず、それでいて残業や夜勤のない仕事を実現できるのです。
また、フィールドナースのお給料はかなり高めに設定されています。
営業職が未経験であっても看護師として3年以上の臨床経験を求められているので、看護師から転職したばかりでも400万円を切ることはまずありません。
年収400万円から500万円が相場で、実績に応じて年収のアップがあります。
医療機器業界全体では、フィールドナースの平均年収は600万円を超えますので、看護師としての年収はかなり良い方と言えるでしょう。

しかし一方で、もちろんデメリットもあります。
フィールドナースは一般の看護業務は一切なくなりますので、患者さんの役に立っているという実感を得にくくなるでしょう。
患者さんとの関わりが仕事での楽しみという人にとっては、やりがいを感じにくくなる可能性があります。
また、企業によっては病院勤務よりハードな業務で残業が多い場合もあります。

さらに、担当地域が広い部署になると、出張なども多くなる場合があります。

フィールドナースは特殊な働き方であり、まだまだ求人数も少ないのが実状。
就職・転職したくても希望通りに就業できないというのも、大きなデメリットの一つです。
年収も高く人気の職種ですが非公開求人という形をとっている企業が多いため、ハローワークなどではなかなか見つかりません。

看護師の転職サイトなどがほぼ独占的に求人情報を持っている場合が多いので、登録して探した方が良いのではないでしょうか。
業界全体の流通総額は2兆円なので、決して市場は小さくありませんが、毎年確実に成長しているので将来性がある職種です。
また、「新規参入業者」が極端に少ないので、非常に安定している点も大きな魅力です。

完全母乳で就職した時の実践記録

私は長女が5か月の時に就職しました。

それまでは、完全母乳の状態で、水分の補足なども全く行っていない状態でした。
そんな私が、仕事をしながら完全母乳を続けることができたときのことについて、どんなふうに1日を過ごしていたのか綴ってみたいと思います。

預けた長女の様子

実際に就職が決まり、仕事を始めるにあたって、ひとまずは保育園への面接にいきました。
面接では哺乳瓶が使えるかについて聞かれましたが、まったく使っていなかったのでそのままお伝えしました。
それでも、とりあえずやってみますねと快く引き受けてくれました。
哺乳瓶を2つもってくるように言われ、預けました。あとは、一応スパウトのマグマグも預けました。
保育が始まってから、どのように飲ませていたのは実際には見ていないのですが、やっぱり哺乳瓶はうまく飲めず、コップ授乳やスプーン授乳に落ち着いたみたいです。
6カ月の時にはすでにコップで母乳をぐいぐい飲んでいたとのことです。
子供はなんでも順応するのが早いので、なんとかなるもんですね。

母親の1日の流れ

保育園に預ける母乳は、子供を預けていた保育園では搾乳後3日分の搾乳しか預かってくれなかったので、復帰する3日前からせっせと搾乳をすることにしました。
とりあえず、搾乳をしたらラベルに名前と日時を入れて冷凍庫へ保管、の繰り返しです。
幸いにも母乳はたくさん出る方だったので、母乳をストックすることはそれほど大変ではありませんでした。
冷蔵庫が小さかったので、冷凍庫のストック場所がない方が大変でした・・・(^^;)
100円均一のかごに縦に収納し、古い方から順番に並べていました。

持ち運ぶときには、内側にアルミが貼ってあるような感じのランチバッグを使いました。
家から保育園までは10分くらいだったのでポリ袋に母乳パックをいれて、運んでいました。時間がかかる人は途中で溶けてしまわないように、保冷材も入れた方がいいと思います
朝、家でしっかりおっぱいを飲ませてから保育園にいき、母乳パックと子供を預けて仕事に行きます。
自分が昼休みに入ったら保育園へ電話をして、子供の様子を聞きます。
ここで、起きていれば授乳をしにダッシュします。
ですが、実際には自分がお昼休みに入れる時間には子供はすでにお昼寝してしまっていることも多かったので、そういう時には職場で搾乳していました。
あんまり人目につく所で堂々とやるのはさすがに気が引けたので(笑)更衣室とかでやることが多かったです。
更衣室なら男性が入ってくることはないですしね。
適当な場所がないのなら職場に相談して応接間などを借りたり、鍵がかかる部屋を使えるようにしてもらったらいいと思います。
搾乳はすべて手で実施していたのでしぼるための哺乳瓶と、母乳パックを持っていってました。
搾乳器を使う場合は搾乳器も持っていったらよいと思います。
さらに、搾乳機のボトルにふたができるタイプなら、母乳パックじゃなくてボトルにそのまま保存でもよいと思います。
私はしぼった母乳は冷凍パックにいれてラベルをつけて、哺乳瓶は軽く水道水で洗っていました。
私の職場には、冷凍庫つきの冷蔵庫があったので、そのまま冷凍庫に保管していました。
もしも職場に冷蔵庫や冷凍庫がなければ、クーラーボックスや保冷できるボックスに保冷剤を入れておいて冷やしておくようにしましょう。
冷やしておいて、家に帰ってから冷凍すれば十分間に合います。
冷凍庫から母乳パックを持って帰って、そのまま保育園に預けるか、家の冷凍庫に保管していました。
私は仕事が終わって保育園へ迎えにいったら、まずは授乳をしていました。
子供も母親の顔を見たらおっぱいが恋しくなるので、保育園の片隅で授乳をしてスキンシップを取ります。
自分のおっぱいも最後にしぼってから5時間くらい空いているのでパンパンになっていて、ちょうどよい感じに楽になります。
子供が満足したところで家に帰り、帰宅後最初に搾乳していました。
子供が程よく飲んでいるので、残りを全部しぼりきる感じで搾乳し、これも母乳パックに入れて冷凍していました。
こんなパターンで行くと毎日コンスタントに2つくらいずつはしぼった母乳をストックすることができます。
保育園にいる間に子供がしぼった母乳を飲む回数が2回くらいなら、これで2回分になるので明日の分の搾乳は準備できたことになります。
もう一回くらい必要なら、寝る前くらいにしぼってもいいかもしれません。
もしくは、午後の仕事中にもう1回しぼる隙がありそうなら、しぼってしまってもいいと思います。
私は午後4時くらいには結構張って痛くなってくることがありました。
そして、それを放置していたら、漏れて服が濡れていたのに気づかず、ほかの職員から「おっぱい染み出てきてるよ」と突っ込まれたことがあります。。。
ちょっと恥ずかしかったです(*ノωノ)
今回は私が実際に実践していた完全母乳で職場復帰の方法ですが、ほかにも工夫できる点はたくさんあると思います。
母乳育児を続けたいお母さんに参考にしていただいて、楽しく母乳育児を続けてもらえたら幸いです♪

看護師の資格を活かした産業看護師のお仕事

『産業看護職』とは企業で働く看護師のことを指します。
看護師資格を活かして企業で働くというと、製薬企業や医療機器メーカーなどの医療関係の企業で働くことを思い浮かべるかもしれません。
しかし最近では看護師を採用する企業が増え、さまざまな企業に看護師が就職しています。
というのも、医療分野に関心をしめす企業が増えているためです。産業看護職は、従業員を病気や怪我から守ることが仕事です。
それに加えて近年は、メンタルケアも大切な仕事です。
病院の中にいれば、皆が専門の勉強をし、専門知識をもった仲間がほとんどですが、世の中に出てみると「医療に詳しい」「健康に詳しい」ということ自体が他の人と差別化する強みになることもあるのです。
病院にしか務めたことがない看護師が「企業の一員」になると、今までの自分とはちょっと変わったような感じがします。
患者さんと関わりたい、「患者さんからのありがとうが仕事の糧!」という人はともかく、看護師という仕事自体にちょっと疲れを感じているのであれば、視野を広げて仕事を探してみるのも一つの方法ですよ。

産業看護師の具体的仕事内容

  • 定期健康診断の実施と結果に基づく保健指導
  • 社員のメンタルヘルス対策
  • 集団教育
  • 社員の働き方や労働環境・安全性などのモニタリング
  • 人事担当者への産業医勧告の支援健康相談室保健室での相談・アドバイス業務
  • 社員の労働時間のチェック
  •  問診票や健康診断結果、病欠状況などを基にした組織の健康状態データ集計
  •  集計したデータの管理
  •  緊急時の応急処置
  • 休職者の復職支援

などがあります。

企業で働く看護師にとって最も大切な仕事の一つが社員の健康管理です。
社員の健康状態のチェックと病気の早期発見を目的として、一般健康診断を行います。
また、健康診断の結果から、受診者の健康状態を把握し、疾病の予防や健康の増進のためのアドバイスを行います。
長年勤めている人へは経年データからのアドバイスを行ったり、新人さんにはこれまでの病歴などを聞きながら保健指導を行います。
また、最近はサラリーマンや企業の一員として働いている方の「心の病」が増えてきており、自殺防止・うつ病などの精神障害の発症予防などを目的として、こころの健康問題に関しても取り組んでいくことが必要です。
ストレスがたまっている人への発散方法などの助言を行い、ストレスの状態をモニタリングします。
また休職している人に対しても、復職のための支援を継続して行っていきます。
さらに、健康への意識を高めるために様々な講習会の企画・運営の主催をします。
禁煙対策や飲酒と運転、インフルエンザについてなど、一般的なものから、企業の業務内容に応じて、「化学薬品」についてや「高熱作業における熱中症対策」など様々な集団教育を行います。
保健室勤務であれば、企業内でけがをした人の応急処置をしたり、調子が悪くなった人の看病や、病院に行った方が良いかどうかの判断をすることもあります。
学校の保健室の先生のような感じですね。
産業看護師は、企業の営業時間と連動して勤務することになるので、夜勤がありません。
また、基本的には平日の日勤のみとなります。
残業もさほど多くないでしょうから、育児をしながらでも続けやすい職場といえます。
また、健康管理室勤務ではめったに命に係わるような人を相手にすることもありません。
病院の慌ただしい雰囲気やミスの許されないプレッシャーに疲れてしまったという人には、精神的に余裕を感じられるようになると思います。
また、給料面でも病院勤務に劣らない高給職となっています。
30代でも年収500万円以上の求人が多くなっており、人気なのもうなずけます。
夜勤がなくてこの年収はうれしい限りですよね。
ただし、求人が少なく、倍率は高い職種となります。
倍率数十倍ということもありますので、しっかりと就職試験のための準備を行うことが大切です。
さらに、なかなか一般の公開情報には求人が出てきません。
ハローワークなどでも見つけるのは難しいでしょう。
だいたいが転職サイトの非公開情報として公開されるようです。
また、デスクワークが仕事の約4割をしめる事務が多い仕事内容です。
エクセルなどを使用してデータ集計やデータ管理をしたり講習会のために資料を作成したりとパソコン業務がかなり増えます。
デスクワークが苦手、パソコンが苦手という人にはつらいかもしれません。
逆にパソコンのスキルがある人にとっては、とても有利になります。
履歴書にしっかり記載して面接時にはぜひアピールしましょう。
なかなか入職することが難しい職種ではありますが、一度入職してしまえばストレスが少なく勤めることができます。
長く務めることができる職場となると思いますので気になったならぜひチャレンジしてみて下さい。

転職するなら7対1病院か、10対1病院か

転職を考えた際に、7対1病院か、10対1病院かということを気にして情報収集している人も、そうでない人もいるでしょう。
「7対1看護を算定している病院は、看護師がたくさんいるということだから、じっくりと患者さんと向き合って、ゆったり働くことができるのだろう。」
「10対1看護の病院は看護師が少ない分、一人ひとりにかかる負担が大きそう。」「10対1看護の病院では休みも取りにくいのでは・・・・・」
そんな話や不安・心配の声を聴くことがあります。
でも、実際は必ずしもそうとは言えません。
ギリギリの人数で「なんとか7対1を算定できている」病院のなかには、人数にゆとりがなく、休みも取りにくい病院もあります。
そもそも7対1ってどういうことなの?
という方に、簡単に説明しますね。

7対1看護とは、入院時の診療報酬を計算する際の看護配置区分のひとつ。入院患者7人に対し、看護師などの看護職員が1人配置されている体制のことであり、もっとも手厚い看護体制となる。
一般病棟では、看護配置や患者の平均在院日数などにより、入院時の診療報酬の基本点数となる入院基本料が決まる。看護配置には、「7対1」のほか、「10対1」「13対1」「15対1」の区分が設けられており、患者10人に対し看護職員を1人配置する10対1などと比べ、7対1のほうが看護体制が手厚くなっている。病院にとっては、7対1看護の施設として届け出ることで、入院基本料が高くなり多くの報酬が得られる。

私自身も7対1看護を算定している病院に勤めたことがありますが、病棟で出されるシフトは7対1看護を確保した人数を日勤者として出していますが、実際にはその病棟スタッフの中から毎日3名程度を外来補助に下ろしていました。
妊婦検診補助1名、産婦人科処置1名、妊婦の保健指導1名って感じです。
つまり、実際に病棟で業務をするのはぜんぜん7対1じゃなかったんです。
7対1看護の算定を取ることができる業務を実質10対1看護くらいでこなすことになるので、その結果、毎日残業が当たり前でしたし、ゆったりした雰囲気なんて全くありませんでした。
ちなみに外来に降りたスタッフも、外来が実際に終わるのが6時ごろでその後に翌日の患者カルテの整理などがあり、もちろん残業です。
病院としては7対1看護を取得して、その中から外来に下ろした方が外来スタッフの人数は少なく配置できるので、経営という点ではメリットがあったんだと思います。
ですが、働いているスタッフとしては辛かったですね。
7対1看護を算定していても、実際にスタッフがすべて病棟に配置されているのかどうかも確認するポイントだと感じました。
そもそも、7対1看護は本来、重症急性期の患者を看護するために設けられたものですので、7対1看護を取り入れている病院は急性期の病院が多いです。そのため、7対1であってもゆったりのんびりしているのかというと必ずしもそういうわけではありません。

仕事の負担に関しても、とりあえず看護師の資格を持っている人をかき集めて人数を保っているのか、しっかり経験を積んだベテランが多いのかといった、集まっている看護師の質で異なります。
7対1看護は看護師の人数の確保が必須になりますので、頭数を増やすために新卒の看護師でもとりあえずたくさん入職させておこうといった病院も見受けられます。
そういった病院に転職すれば、ゆとりある看護は望めませんし、看護の質としてもあなたが求めているレベルは難しいでしょう。
それでも、「7対1看護の病院の方が働きやすい」と一般的に言われがちですし、看護学校などでもそう教えられることが多いようです。
実際のところはそれぞれの病院の事情次第ですので、7対1看護か10対1看護かよりも、自分のやりたいことに合っている職場を見つけた方が転職は成功すると思います。
ただし、7対1入院基本料を算定することで経営的に有利になることは事実ですので、病院の経営状況は7対1病院の方がよいという傾向はあるかもしれません。

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