実習インストラクターとは、看護学生の実習を引率する看護師のことを指します。
ただし、看護大学や看護専門学校の専任教員というわけではなく、あくまでも教員の人員を補うといった部分です。
実習インストラクターの仕事内容
インストラクターは、主に実習指導ということでしたが、その実習とは病院での実習をさします。
つまり、患者さんとコンタクトをとる看護学生や実際に患者さんにケアを行う看護学生の指導を行います。
さらに、看護学生は実習の記録がつきものですので、インストラクターは記録の指導もしなければなりません。
そのためには、それぞれの看護学校で使用されている理論を吟味する必要がありますし、それに沿って看護学の指導も加えていきます。
また、実習学校の先生として実習病院に来ますので、学生たちを引率している責任があります。
学生たちに問題がないか見守ることはもちろんですが、学生たちが患者さんにケアをする場面でも患者さんの安全が守られているかなどの管理が必要です。
インストラクターの給与
インストラクターは、基本的に時間給となります。
一般的にはアルバイトと同じように、1時間当たり○○円と決まっているということです。
私の病棟は年間で平均5校くらいの実習生を受け入れており、5月から3月までびっちり!実習生がきます(´・д・`)
夏休み期間もくるんですから!びっくりですよね(´・ω・)(・ω・`)ネー
そんなわけで、インストラクターの先生とお話する機会も多く、毎年来る先生とは仲良くなったりします。
中には扶養内のアルバイトとして働きたい人も働いていたので働き方としては自由が利くのではないかなと思います。
逆に、1ヶ月40万円以上の収入を得ている方もいらっしゃいました。
たかがインストラクター、されど看護職、さすがという感じです。
インストラクターのメリットとデメリット
インストラクターにもメリットとデメリットがあります。
まずメリットとしては、子育てをされているお母さんや正社員ではなく働きたいという方に適応しやすいということです。
インストラクターは、主に看護学生の病院実習の引率ですから、日中だけのお仕事になります。
そのため、夜勤をせずにある程度の収入が得られます。
残業もほとんどありませんので時間の都合をつけやすい仕事です。
インストラクターのデメリットとしては、それなりの臨床経験が必要とされるということです。
5年程度の臨床経験があれば、問題ないと思いますが、求人によっては前後するかもしれませんので確認しましょう。
また、看護学生に慣れなければならないという所も、なかなかはじめは難しいかもしれません。
インストラクターになった以上、仕事の対象はあくまでも「看護学生」であることを認識してお仕事をしていかなければなりません。
看護において患者さんから看護学生へと対象が異なりますが、それもまた違った楽しさや達成感があります。
また、そこから、今までに見えなかった看護というものが見えてくることも多々あるでしょう。
看護学生の新鮮さに触れ、看護教育の立場から臨床を見つめる機会にもなります。
ただ、指導することが得意な人はよいですが、苦手という人にはつらいかもしれません。
また病院実習といっても、患者さんの生や死と接触する場所でもありますから、看護学生のメンタル的なサポートも欠かせません。
実習場所に気を付けましょう
実習をする学校=実習先の病院とは限りません。
実習病院が少し遠い場合もありますので、実習先がどこになるのかはあらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。
ちなみに、私の勤めている病院に実習に来ている学校では、学校から病院まで公共機関で1時間以上かかる学校があります。
通勤のしやすさは職場を選ぶうえで大切なポイントですよ!
インストラクターの求人はある?
インストラクターの求人ですが、私の感覚では、意外に足りなくて困っている学校が多いんじゃないかなという印象です。
私自身、研修などで院外に出ると看護学校の先生から「誰かインストラクターやってくれそうな知り合いはいないか」と聞かれたり、自分自身が誘われたりすることが多いです。
しかも、みなさんかなり熱心に勧誘してこられますので、切羽つまっているのかな?(^^;)という感じです。
インストラクターの求人は大学や看護学校のホームページに募集が載っていることが多いですので、確認してみましょう。
ツアーナースとは、修学旅行や研修旅行、一般の団体旅行などに付き添い、旅行者の健康管理やケガ、病気などへの処置を行う看護師のことです。
派遣会社に登録し、希望にあう仕事があれば応募して仕事に就くのが一般的です。
ツアーナースでも相手を思いやる看護の気持ちは病院やクリニックと一緒です。
楽しい旅の思い出にできるよう、心を込めて接することが大切です。
ツアーナースに似たお仕事にトラベルナースがあります。
トラベルナースは、旅行添乗には関係なく、あくまで病院勤務となります。
トラベルナースは全国展開する病院グループ内で勤務地を選んで、期間限定で働くシステムです。
例えば、札幌に1年住みたい!となったら現地の病院を選び条件が合えば働けますという制度になります。
ツアーナースの仕事内容
ツアーナースというと全国をあちこち移動して旅をするイメージが浮かびますが修学旅行などで行く場所は基本的にはずっと同じなので、限られた場所ばかりに何度も行くことになります。
全国津々浦々いろんなところに・・・なんて、楽しすぎる想像はしない方が無難です(^^;)
実際のお仕事の内容としては、こんな感じになります。
首都圏の学校の例:
小学4年生の移動教室:山梨、千葉の岩井海岸など
小学5年生の林間学校:八ヶ岳、軽井沢、新潟など
小学6年生の移動教室:日光
中学2年生の移動教室:山梨・新潟など
中学3年生の修学旅行:京都・奈良
高校2年生の修学旅行:北海道・大阪・沖縄・海外(台湾・シンガポール・オーストラリア等学校によって様々)
具体的なお仕事は、生徒や旅行者の健康管理やケガ・病気などへの処置を行います。重篤な状態だと病院へ連れて行くこともありますが、その判断もツアーナースが行います。
修学旅行は、環境の変化や集団行動が長期化することでストレスもたまり、発熱、腹痛、喘息の発作を訴える生徒が多いです。
また、海外旅行の場合は、食事や気候などの変化に対応できなかったり、飛行機や電車、バス等の公共機関の利用が多いことから、体調を崩す方は少なくありません。
出発前の段階で、学校の担当教諭やツアー会社の添乗員との連絡を密に取り合って、健康状態や持病の種類などを把握したり、ケガに備えて救急箱を用意しておく必要があります。
病院勤務などとは違い、医療設備が十分でない中での対処、対応が求められることも多いため、基礎的な医療知識に加え、判断力や応用力といったスキルも必要とされます。
とくに、現場では基本的に一人で対応しなければならないため、その責任は大きいです。
ツアーナースのメリット・デメリット
ツアーナースは基本的に募集に対して応募してお仕事をするため、毎月決まった給料がもらえるわけではありません。
業務内容や拘束時間にもよりますがだいたい日給1万円から2万円くらいが相場です。
毎月安定した収入が必要な人には難しいというところがデメリットと言えるでしょう。
逆に、日程が決まっている単発のお仕事なので、子育てをしながらでもやりやすい仕事ではあります。
病院に勤務しながらお休みの日にツアーナースのお仕事をしている方も多くいます。
ただし、兼業OKの職場でなければ許可が下りないことが考えられます。
また、3-4日程度の休暇をもらえないとなかなかお仕事との条件が厳しいかもしれませんので職場によるでしょう。
短期間で兼業でも勤務しやすいものとして、週末1泊2日で行われる一般のスポーツ合宿(サッカーや野球など)があげられます。
ただし、スポーツ合宿の場合は看護師業務というより雑務が多くなります。
お茶汲み・荷物運び・食事の準備などに追われ、ツアーナースという感じのお仕事ができないこともあります。
ツアーナースは看護職の中でもサービス職としての色が濃い業務であるため、接遇やサービス精神という部分が求められることも多くあります。
楽しい旅行の雰囲気を盛り上げるような人が求められ、コミュニケーション能力が問われる職種と言えるでしょう。
看護師の日雇派遣禁止・例外条件とは?
ツアーナースの雇用形態常勤ではなく派遣であることがほとんどです。
平成24年に労働派遣法改正が行われ、‘添乗’など数種類の業務の日雇派遣が禁止になりました。
ただし、以下の
「いずれか」の条件を満たせば、派遣として勤務する事が出来ます
- 60歳以上である
- 学校教育法の学校の学生・生徒である
- 本業の年間収入の額が500万円以上であり、副業として派遣就業を希望する
- 主たる生計者ではなく、かつ、世帯の年間収入の額が500万円以上である
詳しいことは、各派遣会社へ問い合わせて、自分が該当しているかどうか確認しましょう。
フィールドナースとは、一般の医療機器メーカーや医薬品メーカーで看護師の資格を活かして幅広く活躍する看護師のことです。
産業看護師がその企業に勤める社員の看護ケアを行うのに対し、フィールドナースは看護師資格を活かして医療行為以外の業務を行います。
フィールドナースの仕事内容
勤務先は病院コンサル企業や医療機器メーカー、医薬品メーカーなどの医療系に関する企業となることがほとんどです。
企業には、取り扱っている医薬品や医療機器を病院などに売り込む営業マンがいます。
しかし、高度な医療知識を必要とする新製品が次々と開発され、製品を売り込むための知識が営業マンだけでは対応しきれない場合もあります。
企業看護師は高度な医療知識を活かして、メーカーの製品を病院などに売り込んだり、機器の使い方をレクチャーしたりします。
通常の営業マンだけでは対応しきれなかった専門知識を、看護師の有資格者が同行することでより説得力のあるものにし、購入者にアピールする働きがあるのです。
フィールドナースの具体的な仕事内容は・・・
- 病院などに出向いて自社製品の営業・営業補助
- 勉強会による情報提供やセミナー開催などの営業活動
- 自社製品の操作使用方法をデモンストレーション
- 販売サポート
- 納品時の病院・施設スタッフへ操作トレーニング
- 定期的な操作トレーニング
- 手術等の立ち会い
医療機器の使用方法を説明したり、使用している際に何らかの不具合が生じた場合に的確にサポートする上で、どうしても看護師としての臨床経験が必要になります。
実際に医療機器の取り扱いに関してサポートするのはかなり難しいです。
ユーザー側の思い込みによって様々な不具合が生じることもあるので、なおさら医療の現場を知っている人間でなければ、対応することができない重要な仕事です。
ですので、看護師の免許はあればだれでも簡単に務まる仕事ではないということは覚えておきましょう。
医療機器は高額な物が多いため、購入したからには十分なサポートを求められます。
また、不具合が生じてしまうとその日の業務がストップしてしまう可能性もあり、医療施設の業務にダイレクトに影響を及ぼします。
そのため、フィールドナースの責任は重いです。
また製品を導入した後に使用方法を説明するだけでも、実際にやってみると簡単ではありません。
病院で患者さんと接するのとは、また違ったコミュニケーション能力が求められます。
似たような職種にクリニカルスペシャリストというお仕事があります。
こちらは販売後のサポートを担当するのに対して、フィールドナースは主に販売前の営業やサポートが主な仕事内容となります。
ただこうした棲み分けを明確に行っておらず、フィールドナース=クリニカルスペシャリストとしている企業もあります。
そうした時には販売から、サポートまで継続的に深く関与していくことになります。
英語力が求められる仕事
特に外資系の企業においては、医療機器のマニュアルは英語で記載されていることが多いです。
このため、ある程度の英語力が求められます。
英語が苦手だと業務が進まず、勤まりません。
さらに、医療機器は「医療技術」の進化にともなって、常に進化することが求められていますので、新製品の取扱についても新たに学ばなければなりません。
毎年確実に医療機器は進化していますので、より高度な治療や検査がスピーディーに出来るようになる反面、医療機器の操作性はより複雑になっています。
このため常に勉強し続ける姿勢がなければ、働き続けることは困難です。
この点においては臨床の看護師と同様でしょう。
フィールドナースになるメリット・デメリット
看護師の経験を上手く生かして会社に貢献することができるので、働き次第では病院時代では決して得られることの無かった高額な給料となる場合もあります。
基本的に会社員として勤めることになるため、他の看護師と比較しても年収アップが期待できます。
加えて会社員ですので週末は必ず休みを取ることができ、病棟勤務のような夜勤もないので安定して仕事に打ち込めます。
自分の時間が確保しやすく、家庭との両立もしやすいでしょう。
つまり、看護師の資格を活かしながらOLとして働くことができるところがメリットと言えます。
せっかく取った資格をムダにせず、それでいて残業や夜勤のない仕事を実現できるのです。
また、フィールドナースのお給料はかなり高めに設定されています。
営業職が未経験であっても看護師として3年以上の臨床経験を求められているので、看護師から転職したばかりでも400万円を切ることはまずありません。
年収400万円から500万円が相場で、実績に応じて年収のアップがあります。
医療機器業界全体では、フィールドナースの平均年収は600万円を超えますので、看護師としての年収はかなり良い方と言えるでしょう。
しかし一方で、もちろんデメリットもあります。
フィールドナースは一般の看護業務は一切なくなりますので、患者さんの役に立っているという実感を得にくくなるでしょう。
患者さんとの関わりが仕事での楽しみという人にとっては、やりがいを感じにくくなる可能性があります。
また、企業によっては病院勤務よりハードな業務で残業が多い場合もあります。
さらに、担当地域が広い部署になると、出張なども多くなる場合があります。
フィールドナースは特殊な働き方であり、まだまだ求人数も少ないのが実状。
就職・転職したくても希望通りに就業できないというのも、大きなデメリットの一つです。
年収も高く人気の職種ですが非公開求人という形をとっている企業が多いため、ハローワークなどではなかなか見つかりません。
看護師の転職サイトなどがほぼ独占的に求人情報を持っている場合が多いので、登録して探した方が良いのではないでしょうか。
業界全体の流通総額は2兆円なので、決して市場は小さくありませんが、毎年確実に成長しているので将来性がある職種です。
また、「新規参入業者」が極端に少ないので、非常に安定している点も大きな魅力です。
『産業看護職』とは企業で働く看護師のことを指します。
看護師資格を活かして企業で働くというと、製薬企業や医療機器メーカーなどの医療関係の企業で働くことを思い浮かべるかもしれません。
しかし最近では看護師を採用する企業が増え、さまざまな企業に看護師が就職しています。
というのも、医療分野に関心をしめす企業が増えているためです。産業看護職は、従業員を病気や怪我から守ることが仕事です。
それに加えて近年は、メンタルケアも大切な仕事です。
病院の中にいれば、皆が専門の勉強をし、専門知識をもった仲間がほとんどですが、世の中に出てみると「医療に詳しい」「健康に詳しい」ということ自体が他の人と差別化する強みになることもあるのです。
病院にしか務めたことがない看護師が「企業の一員」になると、今までの自分とはちょっと変わったような感じがします。
患者さんと関わりたい、「患者さんからのありがとうが仕事の糧!」という人はともかく、看護師という仕事自体にちょっと疲れを感じているのであれば、視野を広げて仕事を探してみるのも一つの方法ですよ。
産業看護師の具体的仕事内容
- 定期健康診断の実施と結果に基づく保健指導
- 社員のメンタルヘルス対策
- 集団教育
- 社員の働き方や労働環境・安全性などのモニタリング
- 人事担当者への産業医勧告の支援健康相談室保健室での相談・アドバイス業務
- 社員の労働時間のチェック
- 問診票や健康診断結果、病欠状況などを基にした組織の健康状態データ集計
- 集計したデータの管理
- 緊急時の応急処置
- 休職者の復職支援
などがあります。
企業で働く看護師にとって最も大切な仕事の一つが社員の健康管理です。
社員の健康状態のチェックと病気の早期発見を目的として、一般健康診断を行います。
また、健康診断の結果から、受診者の健康状態を把握し、疾病の予防や健康の増進のためのアドバイスを行います。
長年勤めている人へは経年データからのアドバイスを行ったり、新人さんにはこれまでの病歴などを聞きながら保健指導を行います。
また、最近はサラリーマンや企業の一員として働いている方の「心の病」が増えてきており、自殺防止・うつ病などの精神障害の発症予防などを目的として、こころの健康問題に関しても取り組んでいくことが必要です。
ストレスがたまっている人への発散方法などの助言を行い、ストレスの状態をモニタリングします。
また休職している人に対しても、復職のための支援を継続して行っていきます。
さらに、健康への意識を高めるために様々な講習会の企画・運営の主催をします。
禁煙対策や飲酒と運転、インフルエンザについてなど、一般的なものから、企業の業務内容に応じて、「化学薬品」についてや「高熱作業における熱中症対策」など様々な集団教育を行います。
保健室勤務であれば、企業内でけがをした人の応急処置をしたり、調子が悪くなった人の看病や、病院に行った方が良いかどうかの判断をすることもあります。
学校の保健室の先生のような感じですね。
産業看護師は、企業の営業時間と連動して勤務することになるので、夜勤がありません。
また、基本的には平日の日勤のみとなります。
残業もさほど多くないでしょうから、育児をしながらでも続けやすい職場といえます。
また、健康管理室勤務ではめったに命に係わるような人を相手にすることもありません。
病院の慌ただしい雰囲気やミスの許されないプレッシャーに疲れてしまったという人には、精神的に余裕を感じられるようになると思います。
また、給料面でも病院勤務に劣らない高給職となっています。
30代でも年収500万円以上の求人が多くなっており、人気なのもうなずけます。
夜勤がなくてこの年収はうれしい限りですよね。
ただし、求人が少なく、倍率は高い職種となります。
倍率数十倍ということもありますので、しっかりと就職試験のための準備を行うことが大切です。
さらに、なかなか一般の公開情報には求人が出てきません。
ハローワークなどでも見つけるのは難しいでしょう。
だいたいが転職サイトの非公開情報として公開されるようです。
また、デスクワークが仕事の約4割をしめる事務が多い仕事内容です。
エクセルなどを使用してデータ集計やデータ管理をしたり講習会のために資料を作成したりとパソコン業務がかなり増えます。
デスクワークが苦手、パソコンが苦手という人にはつらいかもしれません。
逆にパソコンのスキルがある人にとっては、とても有利になります。
履歴書にしっかり記載して面接時にはぜひアピールしましょう。
なかなか入職することが難しい職種ではありますが、一度入職してしまえばストレスが少なく勤めることができます。
長く務めることができる職場となると思いますので気になったならぜひチャレンジしてみて下さい。
美容外科クリニックは自由診療であるため、夜勤はないにもかかわらず比較的高給であり、人気があります。
とくに20代の若い看護師に絶大な人気を誇ります。
土日出勤はほぼ必須のため、育児中の人には難しいかもしれません。
また、年齢制限を設けているクリニックも多いですのでそこはしっかり確認しましょう。
美容外科クリニックの仕事
仕事は手術の介助、バイタル測定や注射、点滴、消毒などがあります。
そのほかにも滅菌物の管理などの仕事もあります。
美容外科は手術が中心のため、意外に経験が求められることも多くあります。
手術前の器具や薬剤等の準備から、医療器具の洗浄や滅菌も行います。
清潔操作について理解し、実行できる必要があります。
そのため、手術室での経験がある人は特に優遇される傾向にあります。
術後の経過観察も行うため、看護師としての観察力や判断力も必要になります。
急性期病棟で手術後の患者をたくさん看てきた人はそれほど難しくないと思います。
また、基本的な看護技術や採血・注射・点滴は必須になります。
そのため、美容外科は一般病院での臨床経験が最低でも1、2年以上は無いと採用しないクリニックもあります。
ただ、手術室など経験は必須ではなく、未経験で入職しても指導者がしっかり指導をしてくれますのであまり心配しすぎる必要はありません。
主な診療内容は、埋没法や目頭切開、豊胸手術、脂肪吸引等、クリニックによって内容はさまざまです。
脱毛系クリニックであれば、レーザー施術やケミカルピーリングを行うこともあります。
このレーザー施術は無資格者が行うことが問題になっており、看護師の需要が高まっています。
ほとんどのクリニックでは助手やクラークなどは置いてませんので雑用のようなことや受付や清掃なども行います。
美容外科のデメリット
美容クリニックの中には営業活動が求められるところがあります。
美容はとにかく「売上!売上!売上!」の世界です。
看護師はお金の勘定と無縁の世界で育ってきているので、この感覚があまりなく、慣れるまで大変です。
それでも、それによって給料も高くなっていくため、大体の人は頑張ってこなしています。
しかし、看護師の仕事でも大変なのに、営業もするとなると辛くなってしまい、ノルマや営業の無い別の美容クリニックへ転職する人もいます。
もしも、営業に自信がなければノルマなしのクリニックを選択するようにしましょう。
また、一般病院では、あまり経験しないと思いますが、美容クリニックでは患者さんのクレーム対応をしなくてはなりません。
クレームがあった時のために、誰もが対応の仕方を学んでおくことは必須です。
クレームを出されないためにも、接遇に注意して患者様に対応していく心がけが重要になります。
これは病棟で意識していたレベルよりもかなり気を付けなくてはならないです。
病気で自分のことに意識が向きがちな患者さんよりも、健康な若い女性(男性もいますが)はずっと接遇に敏感です。
言葉遣いや態度、表情すべてを、自分では気が付かないくらい、患者さんは見ています。
いつでも、どんな時にでも十分に気持ちのこもった対応をしなくてはなりません。
最近は看護師などの医療者向けの接遇の研修や勉強会も増えてきました。
接遇面は、病棟で働いてきた看護師にとって最も難しいと思いますので勉強をしておいた方がいいです。
美容クリニックの勤務経験は臨床経験にカウントされない
残念なことに、美容クリニックで働いた年数は一般の病院での臨床経験にはカウントされません。
例えば、新卒で美容クリニックに3年勤務して、一般病院に転職する場合は新卒と同じ扱いになってしまいます。
そのため、看護師としての基本的な経験をしたい人は、一般病院で何年か経験を積んでから転職されると望ましいです。
また、もしも一般病棟に戻りたいと思ったときにも、5年も働けば、スキル不足、経験不足、知識不足で苦労するでしょう。
もし、今美容皮膚科や美容外科で働くことを志望している人は、まずできれば美容クリニックの求人説明会に参加して下さい。
現場の看護師の声が聞けるので、とても参考になります。
何か不明点があれば、質問て、納得してから転職するようにしましょう。
高齢者・介護施設は多くの看護師が働いています。
具体的には特養、老健、有料老人ホーム、ショートステイ、デイサービスなどを指します。
規模が大きな施設は、看護師の配置が義務付けられたため、需要が高まってきました。仕事は、バイタル測定、服薬管理、インシュリン注射、簡単な医療処置(吸引・口腔ケア、胃ろう管理、褥瘡ケアなど)、緊急時の対応(医師・家族・施設管理者への連絡、救急車同行)、医師の指示に基づく処置、介護スタッフの支援・相談対応、施設の衛生管理などが挙げられます。
病院の業務と比べると医療業務は少なめです。
生活全般における介助(トイレ、食事、入浴など)は基本的には介護スタッフの仕事ですが、施設の種類や規模、職員構成によって看護師も介護に積極的に携わる場合もあります。
施設規模が小さくスタッフが少ないほど看護師が介護にも関わることが多いと考えてください。
「私は介護ではなくて看護をやりたい!(≧ヘ≦) 」って人は、事前にしっかり調査して、内情を聞いておきましょう。
また、デイケアなどの施設は定期的にレクリエーションを開催しています。
具体的にはおひなさまや七夕、クリスマス会などの季節の催しものや、そば打ち体験の日、コーラス鑑賞の日などの一緒になにかを作ったりするイベントが開かれています。
私の知り合いの勤めている職場では、そば打ち体験のために元蕎麦屋の店長さんを呼んだり、合唱団の人と連絡を取り合ったりしていました。
ちなみに私もクリスマス会の催しでハンドベルの練習をして、実際に利用者さんの前で発表をしたことがあります。
イベントを企画・運営することが好きな人は楽しく働けるでしょう。
手作りの飾りなどを作ったりすることもあるので、そういったことが得意な人も向いていると思います。
利用者さんと一緒にイベントを楽しめる人はよいですが、逆にそういったことが苦手という人にはつらいかもしれません。
また、介護施設で働いているのは、ベテランの看護師が多いです。
全体的に職員の年齢層が高いので比較的若い世代で入職するとギャップを感じるかもしれません。
また、介護施設の看護師は、基本的に夜勤がありません。
その代わり看護師にはオンコールがある施設もあります。
ただし、特養の場合はオンコールが無い代わりに夜勤が必須です。
介護施設に入職するとスキルも知識も伸び悩む可能性があり、病棟に復帰するのが難しくなる可能性があります。
病棟に疲れてしまった人は、介護施設よりも訪問看護をオススメします。
スキルアップもでき、看護の前線で働け、将来の転職にも役立ちます。
もしもまた病院に戻りたいと思ったときには訪問看護の方が戻りやすいです。
介護施設への転職は、ある程度ベテランでこの先長期的にのんびりと看護したいという方にお勧めの職場となります。
自分の今後のキャリアプランをしっかり考えてましょう。
保育園の仕事はとても人気があります。
女性なら一度は憧れますよね。
私も小さな頃は「保育園の先生になりたい(* ´艸`)」なんて思ってたことがあります。
そして、母親になって実際に保育園に子供を預けるようになったら先生のすごさを改めて感じ、尊敬と共に感謝感謝の日々です。(笑顔のままあんなに沢山の子供たちをさばける先生ってすごい・・・笑)
保育園看護師の一番のメリットは夜勤なし、土日休み、残業が少ない!という労働条件の良さでしょう(*´▽`*)
夜勤がないので規則正しい生活を送ることができるし、基本的には暦通りに仕事となります。
お盆や年末年始頃は登園する子供も減るので少し楽かもしれませんね。
また、残業はほとんどないことが多いので子育て中の看護師には理想的な環境かもしれません。
病院のように「急患が!」とか「急変が!」とかいうこともほとんどないのでそういう意味でのストレスも少なくて済みます。
それどころか可愛い子供たちに囲まれて過ごすので、子供が好きな人には癒される職場となるでしょう。
いや、たまにはイラっとすると思いますけどね・・・(笑)
2007年に厚生労働省が私立保育園への看護師の配置促進を開始したため保育園の看護師の求人は年々増えています。
2010年には2万3000ヶ所以上の認可保育園のうち、看護師が在籍する施設は約30%を占めているとされています。
保育園看護師は、園内においては健康管理責任者という役割を担っていますが、実際には看護業務と共に保育士の補助なども行っている看護師が多いです。
業務内容は園児の健康管理(検温・視診・服薬介助など)、園児の病気やケガに対する応急処置・医療機関との連携・病院搬送の判断、保育士と共に園児の世話や遊び相手、病後児保育の対応などが主なものになります。
その他にも保護者のメンタルケアやアドバイス、保護者への衛生指導、疾病予防指導、ほけん便りなどの配布など保護者に対して実施する業務もあります。
さらに、一緒に働く職員へのメンタルヘルスや体調の管理も必要になってきます。
保育園で働く看護師に必要なスキルとして挙げられるのは、広範な知識を持っていることと的確な判断ができることです。
必ずしも小児科で働いた経験は必要ありませんが、内科や外科、皮膚科、整形外科、歯科など幅広い範囲で的確な判断ができるスキルはとても重要になってきます。
保育園の看護師は基本的に園に一人の配置となりますので、相談する相手がいなかったり孤独を感じるかもしれません。
最近はアレルギーを持っている子供が増えてきていますし、インフルエンザやノロウィルスなどの流行が起こることもあります。
そうしたことにスムーズに対応したり予防したりするためには、看護師の専門的な視点を園全体に浸透させる必要がありますが、それがなかなか大変な仕事となります。
一つ注意してほしいのは、保育園で働く看護師保育園看護師の給与水準は一般的な看護師よりも低いということです。
保育園で正社員として働く看護師の月収は20~25万円というのが平均的で、そこにボーナスなどが加わって、年収にすると300万円程度ということが多いです。
手取りで15万円を切ることもざらにあります。
これは、病院で働いている看護師の平均である月給32万円、年収470万円と比較するととても低くなります。
しかし、保育園の場合には病院のように夜勤や残業があるというわけではありませんし、休日も定期的にとることができます。
そのため、規則正しい生活を送ることができ、プライベートを充実させることができるというメリットも同時にあります。
ちなみに市町村が経営する保育園の看護師となれば公務員となるため、毎年昇給が望めるので民間の保育園よりは長期的に見たときに給与が高くなる見込みがあります。
保育園は転職が決まったとしても、入職は4月と決められていることが多いです。
保育園はその性質上、4月の新学期に合わせてスタッフが「退職・入職」で入れ替わります。
なので、もし辞めたくなった時も、退職は4月に合わせなければいけません。保育の世界は「4月入社、退職」が浸透しているので途中で辞めることになると他のスタッフからの印象が悪くなったりして辞めるまで職場に居づらい雰囲気になったりするかもしれません。
保育園看護師への転職方法として、自力でインターネットや求人情報誌などをチェックして探すという方法があります。
しかし、この方法ではなかなか求人を見つけるのは難しいです。
保育園の看護師求人は病院の求人と比較するととても少ないため、普通に自力で探そうとすると多くの時間を無駄にしてしまいます(´;ω;`)
ですから、保育園求人を探すのであれば、ハローワークや看護師の転職サイトに登録しておいて情報がでたら逃さないことが大切です。
保育園求人は求人数が圧倒的に少ないため、面接から内定にこぎつけるより、求人自体を探す方が大変です。
希少な情報を逃さないように常にアンテナを張り巡らせておくことが重要なポイントになります。
訪問看護ステーションを拠点とした訪問看護は年々増加しており、求人も豊富にあります。
そして訪問看護は、病院を辞めた看護師が転職してきているパターンが非常に多いです。
「病院以外の仕事」の筆頭といえる職場です。
訪問看護の勤務時間は基本9時~18時で、土日休みのステーションが多いです。
夜勤が無い代わりにオンコールがあるステーションもあります。
看護内容は、患者さんの容態によって様々ですが、清拭や洗髪などから注射や点滴、バイタル、気切部管理、酸素管理、褥瘡ケア、カテーテル、ストマ、リハビリなどなど。
在宅では末期の方も多いため、緩和処置などのターミナルケアもあります。
医療行為が多いため看護スキルを維持しやすく、もしもの時は病院に戻りやすい環境でもあります。
訪問看護は、急性期のように次々と患者さんが入れ替わることもないので、慣れてしまえば難しくはありません。
病棟経験があればすぐに慣れると思います。
ただ基本的に1人で看護するため、最初は不安かもしれません。
私は学生の時の訪問看護の実習で、たまたまお伺いした方の様子がおかしいということがありました。
しかも一緒に行っていたのは看護師ではなく理学療法士さんで、私に意見を求められたり・・・Σ(・ω・ノ)ノ!
「そ、そんな、看護師にもなっていない私に聞かれても・・・」
と思いながら救急車を呼んで搬送しました。
結果脳梗塞の再アタックだったということで、「訪問看護って怖い(´;ω;`)」って思いましたね。
その時はまだまだ未熟で(当たり前ですが)どういたらいいのか右往左往でしたが、今はLINEのテレビ電話で患者さんの容態を見せ、ステーションの他の看護師に相談することができるようになっている所もありますのでそういう所を選べば安心です。
また、ステーションによっては未経験の方にも対応が出来るようにしっかりと先輩がフォローできる体制を整えていたり、勉強会などを定期的に行ったりしているなど、バックアップ体制がしっかりしていることが多くあります。
教育や研修についてはステーションによって体制も違いますので、しっかりと情報収集をすることが大切です。
訪問看護のやりがいとしては「患者さんに寄り添った看護ができる」「患者さんにジックリ向き合える」ということが挙げられます。
患者さんはもちろん、在宅で介護を行っているご家族と信頼関係を築き、継続したケアを行うことができることが一番のやりがいではないでしょうか。
病院とはまったく違った雰囲気の中で働け、開放感や気楽さもあります。仕事の帰りにちょっとコンビニに・・・なんてことができるのも新鮮です。
ただし訪問看護は、ステーションによって仕事内容、看護方針、患者さんとの距離感、オンコールルール、給料額、経営状況など、病院以上に大きな差があります。
情報を十分に行い、自分に合ったステーションを探しましょう(´∀`*)