美容外科クリニックは自由診療であるため、夜勤はないにもかかわらず比較的高給であり、人気があります。
とくに20代の若い看護師に絶大な人気を誇ります。
土日出勤はほぼ必須のため、育児中の人には難しいかもしれません。
また、年齢制限を設けているクリニックも多いですのでそこはしっかり確認しましょう。
美容外科クリニックの仕事
仕事は手術の介助、バイタル測定や注射、点滴、消毒などがあります。
そのほかにも滅菌物の管理などの仕事もあります。
美容外科は手術が中心のため、意外に経験が求められることも多くあります。
手術前の器具や薬剤等の準備から、医療器具の洗浄や滅菌も行います。
清潔操作について理解し、実行できる必要があります。
そのため、手術室での経験がある人は特に優遇される傾向にあります。
術後の経過観察も行うため、看護師としての観察力や判断力も必要になります。
急性期病棟で手術後の患者をたくさん看てきた人はそれほど難しくないと思います。
また、基本的な看護技術や採血・注射・点滴は必須になります。
そのため、美容外科は一般病院での臨床経験が最低でも1、2年以上は無いと採用しないクリニックもあります。
ただ、手術室など経験は必須ではなく、未経験で入職しても指導者がしっかり指導をしてくれますのであまり心配しすぎる必要はありません。
主な診療内容は、埋没法や目頭切開、豊胸手術、脂肪吸引等、クリニックによって内容はさまざまです。
脱毛系クリニックであれば、レーザー施術やケミカルピーリングを行うこともあります。
このレーザー施術は無資格者が行うことが問題になっており、看護師の需要が高まっています。
ほとんどのクリニックでは助手やクラークなどは置いてませんので雑用のようなことや受付や清掃なども行います。
美容外科のデメリット
美容クリニックの中には営業活動が求められるところがあります。
美容はとにかく「売上!売上!売上!」の世界です。
看護師はお金の勘定と無縁の世界で育ってきているので、この感覚があまりなく、慣れるまで大変です。
それでも、それによって給料も高くなっていくため、大体の人は頑張ってこなしています。
しかし、看護師の仕事でも大変なのに、営業もするとなると辛くなってしまい、ノルマや営業の無い別の美容クリニックへ転職する人もいます。
もしも、営業に自信がなければノルマなしのクリニックを選択するようにしましょう。
また、一般病院では、あまり経験しないと思いますが、美容クリニックでは患者さんのクレーム対応をしなくてはなりません。
クレームがあった時のために、誰もが対応の仕方を学んでおくことは必須です。
クレームを出されないためにも、接遇に注意して患者様に対応していく心がけが重要になります。
これは病棟で意識していたレベルよりもかなり気を付けなくてはならないです。
病気で自分のことに意識が向きがちな患者さんよりも、健康な若い女性(男性もいますが)はずっと接遇に敏感です。
言葉遣いや態度、表情すべてを、自分では気が付かないくらい、患者さんは見ています。
いつでも、どんな時にでも十分に気持ちのこもった対応をしなくてはなりません。
最近は看護師などの医療者向けの接遇の研修や勉強会も増えてきました。
接遇面は、病棟で働いてきた看護師にとって最も難しいと思いますので勉強をしておいた方がいいです。
美容クリニックの勤務経験は臨床経験にカウントされない
残念なことに、美容クリニックで働いた年数は一般の病院での臨床経験にはカウントされません。
例えば、新卒で美容クリニックに3年勤務して、一般病院に転職する場合は新卒と同じ扱いになってしまいます。
そのため、看護師としての基本的な経験をしたい人は、一般病院で何年か経験を積んでから転職されると望ましいです。
また、もしも一般病棟に戻りたいと思ったときにも、5年も働けば、スキル不足、経験不足、知識不足で苦労するでしょう。
もし、今美容皮膚科や美容外科で働くことを志望している人は、まずできれば美容クリニックの求人説明会に参加して下さい。
現場の看護師の声が聞けるので、とても参考になります。
何か不明点があれば、質問て、納得してから転職するようにしましょう。
人間関係は、看護師の転職理由第2位となっており、1位の家庭の事情というやむを得ない理由を抜きにすると最も多い転職理由となります。
ぎくしゃくした人間関係にお疲れのあなたは、自分自身に合う環境がどのようなものなのか条件の優先順位を合わせてじっくり考えてみましょう。
二度と同じような転職を繰り返さないための転職テクニックをお伝えします。
病院見学時には病棟内の雰囲気をチェック
看護師の世界は女性が多く、女性独特のコミュニティーを形成することから、いわゆる派閥などができやすい職場といえます。
派閥まではいかなくても、ギスギスしている人間関係ではコミュニケーションをとりながらチームワークを大切に働くことは難しいでしょう。
昔勤めていた職場では、中の悪い先輩2人がいて(しかも1人は主任でした)直接話すことを避け、お互いになにかを伝える時には後輩を介して伝達していました。
実際に私も「○○さんに、△△って伝えて。あの人私とだと話にならないから。」と言われたことがあり、正直とても困惑しました。
他にも、申し送りの時間帯に「私、あなたのことが嫌いだから申し送りはしませーん」と言われたスタッフもいました(´;ω;`)
これほど極端な職場は少数派かもしれませんが、それでも人間関係が冷えている職場は多いでしょう。
そんな人間関係に疲れ、転職したいと考える人も多いと思います。
アットホームな職場とは、コミュニケーションが活発に行われ協力体制がある、新人看護師たちが先輩看護師に質問しやすい雰囲気があるなど、働きやすい職場環境のことと言えます。
忙しい職場、とくに残業が多いとそこで働く人は心の余裕を失いがちです。
仕事をいかに早く片付けて残業を終えるか、作業に追われて忙しい中でいかにミスがなく業務を終えるか、ということばかりに目が向きがちで、とても同僚を気遣ったり後輩に丁寧に指導する雰囲気とはなりません。
つまり、アットホームの度合いは、残業時間や忙しさに反比例するのです。
したがってアットホームな雰囲気の職場を求めるのであれば、基本的には急性期よりは慢性期のほうが急変や突発的な対応が少ない分、ゆったりとした気持ちで仕事ができます。
また、大規模病院のように職員の人数が多いと、人間関係も希薄になりがちです。
ですからアットホームさが維持できる施設の規模としては300床以下がひとつの目安になります。
また、訪問看護ステーションなどの病院以外の小規模な施設では、日中はそれぞれに施設外で活動していても、事務所では机が隣接しているので、ちょっとしたことでも相談しやすく親密な人間関係が築けるため、自然とアットホームな雰囲気が生まれてきます。
もうひとつ、病棟に正職員以外のパートやアルバイト、派遣など、さまざまな勤務形態の人が多いかどうかもチェックしておきたいポイントです。
なぜなら、責任の重い仕事が正職員に集中しがちになり、残業も基本的に正職員がこなすことが多くなるため、協力しあうといったチームワークのよさや、横のつながりに欠ける可能性があります。
中小病院の職場の雰囲気は看護部長のキャラクターの影響も大きい
アットホームな職場かどうかは実際に働いてみないと分からないことが多いかもしれません。
就職前にある程度知っておきたいのなら病院見学をして、職場の雰囲気をチェックすることが大切です。
たとえば、ナースステーションでの看護師同士の会話、病棟での看護師と患者さんのやりとりの様子などからもその職場の雰囲気というのは伝わってくると思います。
また、大病院の看護部長は、経営に関わっている部分が多くなるため、看護業務への影響は少なくなり、一般のスタッフと接する機会も減ってきます。
しかし、中小規模の病院では看護部長とスタッフと距離が近いため、看護部長の考えや目指す看護が、現場に伝わりやすいといわれます。
したがって、看護部全体の雰囲気は看護部長の考え方で決まってきます。
どんな看護部長であるかを事前に知るには、病院のホームページの看護部長挨拶や看護方針を読んだり、就職合同説明会や病院見学などで実際に看護部長と話をしてみるのが一番です。
今後もずっと上司として一緒に働くかもしれない相手ですので、看護部長の看護観に共感できるかどうかは大切です。
機会があるのならぜひ直接話して自分の目で確かめましょう。
病棟看護の経験者は「もっと患者さんとじっくり向き合う看護がしたい」と誰もが一度は思うもの。でも、そんな病院をどうやって探したらいいのか、わからないですよね。
ゆとりのある看護を実現するための転職先の見つけ方を伝授します。
看護師をサポートしてくれるコメディカルがたくさん在籍しているか
看護師が担う仕事は本来の看護業務の他にも、意外とたくさんあります。
病院の体制によって、看護業務以外の業務の負担の割合は違います。
看護助手やクラークなどがたくさんいて、看護師の仕事をサポートしてくれるような体制があれば、看護師は看護業務に専念しやすいといえます。
介助や物品の搬送などを看護助手が担ってくれるぶん、患者さんとの時間ができ、ゆとりも生まれます。
また、カルテ整理やコスト管理などをクラークがしてくれれば、煩雑な書類業務が減る分、ベッドサイドで過ごせる時間も増えます。
助手やクラークがほとんどいない病院で勤めたことがありますが、入院してくる患者さんのベッドネーム書きから始まり、必要な書類の準備、検査結果書類の整理など看護師じゃなくてもよい業務が多かったです。
業務の最後は退院した患者さんのカルテ片付けで、これがまた時間がかかるんです・・・(^^;)
こんな風に毎日の日勤のはじまりと終わりは雑用に終始していました。
ちなみに深夜勤務ではその日取った検査やレントゲン・心電図の仕分け作業があり、これまた多いと30分以上かかりました。
クラークがいるといないではかなり差があると体感しました。
助手さんに関しても、毎日のモーニングケアやイブニングケア、おむつ交換やトイレまでの付き添いなどをしてもらえるだけでも、かなり時間にゆとりが生まれます。とくに、介助が多い病棟では助手さんがいない日は仕事が終わらないことも多々ありました。
急性期の病棟以外が狙い目、在院日数を目安に。
患者さんとじっくり向き合える「ゆとりある看護」をしたいと思っても、ゆとりというのは実際に働いてみないと分からなかったりします。
そこで、外から「ゆとり度」を推し量る目安としては病棟毎の「平均在院日数」が目安になります。
基本的には急性期病棟は平均在院日数は短く、慢性期は比較的長いでしょう。
つまり、ゆとりある看護を実践したいなら、急性期以外の病棟がお勧めといえます。
慢性期の病棟や療養型の施設であれば毎日のようにたくさんの入退院があり、患者がどんどん入れ替わることはないと思います。
緊急入院や急変といった突発的な業務に追われることも少ないですし、患者さんの入院が長期になりやすく、入退院を繰り返す患者さんが多いため患者さんと関わる期間も長くなります。また、だんだんとパーソナリティや家族背景なども分かるようになり患者さんへの理解が深まります。
慢性期病棟は業務がルーチン化されている部分が多いので慣れれば時間が短縮でき、その分患者さんのベッドサイドにいられる時間も増えます。
患者さんと1:1の人間的なお付き合いができ、家族も含めてじっくり話を聴くことが可能な訪問看護もおすすめです。
ただし、訪問看護ステーションに帰ってきてから記録を書いたり、色々な書類を準備するなどの事務的な仕事も多いです。
デスクワークが苦手な人には向かないかもしれません。
また、介護老人保健施設などは一見のんびりしていてゆとりのある看護を実践できそうですが、実際には日常生活の介助など、看護業務以外の業務もかなりあります。
ゆとりを求めて転職したものの実際は介護業務に追われ、理想と現実のキャップでやめる看護師が多いのも現実です。
視点を変えると、精神科病棟なども緊急入院や急変などが少ないので業務になれてくればゆとりが生まれます。最近は精神科病棟の入院患者に占める認知症の患者の割合が増えてきていますので、介護は多少あるかもしれません。
ゆとりは経験を積むことでも生まれるもの
もうひとつ、「ゆとり」は忙しい職場環境だけが原因ではなく、自分の経験や気持ちしだいでずいぶん違ってくるものです。
たとえば、慢性期で患者さんの状態としては落ち着いた病棟でも、入職したばかりの看護師は覚えることが多くて「いつも業務に追われて大変」と考えがちです。
どんな職場に転職しても、入職してすぐに「ゆとり」を感じることは難しいでしょう。
しかし、次第に業務に慣れてくると心に余裕が生まれてきます。
経験してきた診療科の看護では、慣れるまでにそれほど時間はかからないと思います。
つまり、これまで蓄積してきた知識や経験が生かせる職場であれば、多少忙しくてもゆとりのある看護は実現できるのです。
「よりよい条件の職場に移る」ためだと目的がはっきりしているあなた。
「より良い条件」って、どんな条件?
長い目でみて、得をする職場の選び方を伝授します。
給与の金額だけでなく、休日や厚生施設なども総合的にみよう
待遇というと、どうしても給料や賞与などの額面が気になってしまいます。
しかし、給料のみを見て転職すると休みが取れない、残業が多い、シフトが過酷など思わぬ落とし穴があることがあります。
休日・休暇や福利厚生なども含めて、トータルで比較検討したほうが、結果的にはお得になります。
国公立病院の初年度の有給休暇は20日ですが、民間病院でこれだけの休暇が取得できるところは少ないと思います。
(ただ、実際に取得できるかどうかは別ですが・・・。(´;ω;`))
また、国公立病院の多くは保育園や寮が完備され、退職金も整備されています。
小さい子供がいる人は保育料や保育園の送迎などの負担も考慮した方が良いでしょう。
夜間も保育をお願いするなら、院内の保育所に入所した方が絶対に安く抑えられます。
さらに、国公立の病院の方がより院内研修などが充実しているため、入職後に勉強にかける金銭的な負担も少なくて済むでしょう。
大きい病院なら他院の医師や看護師などを講師に呼んで学習会を開催するところも多いです。
こうしたことを金額に換算し、1年間を通してみるとその差は大きいと思います。
一方民間病院の場合にはその運営状況で待遇が違ってきます。
経営状態が良ければ給与や賞与があがったりしますが、悪くなると急に下がるということもあり得ます。
個人経営の病院では、院長や看護部長の個人の意見に体制や運営が左右されたり、規定が変更になるかもしれません。
入職の時に交わした契約内容がしっかり守られないようなところがあるのも事実です。
グループの病院などは母体が大きいので経営状態がしっかりしていて、福利厚生も充実しているところも多いかもしれませんが、中には経営重視でスタッフの待遇は抑えられているというところもあります。
特に知名度の高い病院はそのネームバリューで、待遇がそれほど良くなくても働きたい看護師が集まってきます。
ブランドにとらわれず、自分で面接時にしっかりと確認することをお勧めします。
国公立病院の中途採用枠はわずか。ホームページなどでチェックを。
民間病院の求人は求人票や求人広告などでアピールしていることが多いため、目につきやすいはずです。
一方国公立病院では中途採用枠が少ないため求人広告や人材紹介会社で募集することはあまり多くはありません。
自分でハローワークに出向いて探したり、病院のホームページで求人をチェックする必要があります。
国公立病院は随時募集としている所は少なく、年度の初めに就職試験の日程が発表されている施設が多いです。
その日程の中でどのような転職のスケジュールにするかを考えて試験日を選び、臨みます。
もしもホームページなどで確認してもわからなければ、国立病院であれば国立病院機構に、そのほかの病院であれば自治体の病院局に直接問い合わせてみるのもいいでしょう。
ちなみに、都立病院など複数の病院がある国公立病院は病院全体での就職試験となるところも多いです。
就職試験のときにあらかじめ希望病院を聞かれますが、必ずその病院に就職できるとは限りません。また、転勤もあり得ます。
ちなみに私は以前の就職活動中、就職したい国公立病院のホームページで看護師募集の情報を見つけましたが、「看護師」のみの募集で「助産師」の募集はしていませんでした。
助産師として働きたかったので「どうしよう・・・」と悩み、病院に直接電話をかけることにしました。
そして、「ホームページで看護師募集と見たのですが、助産師は募集予定がないのでしょうか?助産師として就職したいんですが。」と単刀直入に相談しました(*ノωノ)
そしたら事務の方から「看護部と相談してみますので、後日連絡します」と言われ、とりあえずその場は終わりました。
「図々しいと思われたかな・・・」なんて思いながら待っていると、後日、「助産師を1名募集することにしたので、ぜひ試験を受けに来てください」というお返事が!!
ホームページの募集欄にも助産師1名と追加されていました。
意外に言ってみるもんだな、と思いました(笑)
地方の国公立病院だから通じた技かもしれませんが、意外に柔軟に対応してくれることもあるので相談してみるといいかもしれません。
国公立の病院で働く時の注意点ですが、人の入れ替わりが少ない国公立病院には独特の風土があるため、民間施設とのギャップを感じるかもしれません。
実際に私が働いていた病院も、「ここの病院で新人から働いていないと、副師長や師長に上がっていくことはできない」「転職者は評価されにくい」「転職者が意見しても受け入れられない」ということをよく耳にしました。
そういった保守的な部分が少なからずありますので、はじめは苦労するかもしれません。
長く勤めている看護師が多いので、なかなか体質が変わっていかないのでしょう。
とはいっても、現在は看護師不足の波が国公立病院にも押し寄せ、求人の年齢制限の緩和などもあり、少しずつ変わってきています。
病院見学の際に職場の様子をじっくり観察したり、気になることは看護部長に直接聞いてみましょう。
特定の分野の専門家として専門看護師や認定看護師を目指したい、ジェネラリストとしてスキルに磨きをかけたい。そんな向上心あふれるあなたをサポートしてくれる職場を見極めるコツについて説明します。
ジェネラリストなら民間の中小病院へ、スペシャリストなら大学病院へ
「キャリアアップしたい」というのは転職理由第一位「家庭の事情」、第二位「人間関係」についで第三位となっており、メジャーな理由となっています。
このようにキャリアアップが目的で転職を目指す看護師は多いのですが、時々目指すべきキャリアアップの内容が自分でもはっきりわかっていない人がいます。
まずは、自分は今後何を身につけたいのか、それによって将来どんな看護をしたいのか。そのために現在の自分に足りないものは何なのか。
そういったことを現在の職場でもう一度よく考えて自分のキャリアデザインを描いてみるとよいでしょう。
例えば、どんな領域の看護でも一通りできるようなジェネラリストになりたいのか、ある特定の分野で学びを深め、専門性を身につけるスペシャリストになりたいのかで次に選ぶ施設は違うものとなります。
もしもジェネラリストを目指したいのなら、規模の大きい総合病院や大学病院よりも病床数の少ない中小の民間病院がおすすめです。
これらの施設は、病棟の科や業務が細かく分かれていないためいろいろな疾患を持つ患者さんの看護をすることができ、様々な経験することができます。
そのため、身につく疾患の知識や看護技術も広がっていくでしょう。
「将来は救急看護認定看護師になりたい」とか「がん患者さんのリンパ浮腫を軽減するケアを専門的に学び、リンパ浮腫療法士になりたい」というように、自分の目指す専門分野がはっきりしているのであれば2.5次救急の総合病院、大学病院をおすすめめします。
これらの病院なら多くの症例がみられる上、専門分野に関する研修会や勉強会も多いからです。
また、民間の総合病院でも、職員の研修・教育に積極的に取り組んでいる病院が数多くあります。そういった施設であれば看護師の勉強にも熱心で院内の教育制度も充実しています。
院外の研修も有休を使って行かせてくれたり、場合によっては出張費を出してくれる病院もあるでしょう。
研修費を出してもらったら、研修後に院内で伝達講習を行って学んできたことの周知を図るなど病院に還元しなければならないことも多いと思いますが、伝達することで自らも再度学びなおすことができる機会となります。
また、学んできたことを元に病院内の制度を急に変えようとしても、一人ではどうしても限界があります。自分の学んできたことを周知することで全体のムードを変えていくこともできます。
院内教育の充実度は認定看護師の数やホームページでチェック
キャリアアップできる環境にある病院であるかどうかを見極めるには、病院の看護部のホームページをチェックしてみましょう。
多くの病院のホームページには院内の研究制度や資格取得に関するサポート制度について載っています。
さらに資格を取得した看護師たちが、その施設でどのように専門性を発揮しているのかなどが掲載されています。
実際に資格を取得している看護師がどのように資格取得したのか、病院のサポートはどうだったのかなどのコメントを載せているところもありますので、それらが判断材料の一つになります。
また、認定・専門看護師の役割の一つに院内での指導・教育ということがありますので、認定看護師や専門看護師が多い病院は、院内研修や勉強会も頻繁に行われています。
あまりギャップの激しすぎない職場を選択する
転職先を選ぶ際のポイントですが、現在の勤務先と転職先の規模にあまり差がない方がはじめは働きやすいです。
例えば療養病棟などの慢性期の施設で働いていた人が、専門性を高めたいからと急に急性期の大規模な民間総合病院に転職したら、病棟全体の雰囲気の違いや、業務の内容や量の違いなどに戸惑うでしょう。
憧れで全くやったことのない分野にいきなり転職するとギャップに苦しむことになるかもしれません。
面接の時点で自分の目指している将来像や積みたいキャリアの形を病院側の担当者にしっかり伝え、それが入職後に現実可能かを確認することも大切です。
看護師を雇う病院側としても、「ここでは私の目指している看護は無理」とすぐに辞められては困りますから、そういった質問にも正直に答えてくれるはずです。
聞きたいことは遠慮せずに質問し、自分のキャリアアップのために適切な施設であるかどうか確認しましょう。