キャリアアップを目指した転職

特定の分野の専門家として専門看護師や認定看護師を目指したい、ジェネラリストとしてスキルに磨きをかけたい。そんな向上心あふれるあなたをサポートしてくれる職場を見極めるコツについて説明します。

ジェネラリストなら民間の中小病院へ、スペシャリストなら大学病院へ

「キャリアアップしたい」というのは転職理由第一位「家庭の事情」、第二位「人間関係」についで第三位となっており、メジャーな理由となっています。
このようにキャリアアップが目的で転職を目指す看護師は多いのですが、時々目指すべきキャリアアップの内容が自分でもはっきりわかっていない人がいます
まずは、自分は今後何を身につけたいのか、それによって将来どんな看護をしたいのか。そのために現在の自分に足りないものは何なのか。
そういったことを現在の職場でもう一度よく考えて自分のキャリアデザインを描いてみるとよいでしょう。
例えば、どんな領域の看護でも一通りできるようなジェネラリストになりたいのか、ある特定の分野で学びを深め、専門性を身につけるスペシャリストになりたいのかで次に選ぶ施設は違うものとなります。
もしもジェネラリストを目指したいのなら、規模の大きい総合病院や大学病院よりも病床数の少ない中小の民間病院がおすすめです。
これらの施設は、病棟の科や業務が細かく分かれていないためいろいろな疾患を持つ患者さんの看護をすることができ、様々な経験することができます。
そのため、身につく疾患の知識や看護技術も広がっていくでしょう。
「将来は救急看護認定看護師になりたい」とか「がん患者さんのリンパ浮腫を軽減するケアを専門的に学び、リンパ浮腫療法士になりたい」というように、自分の目指す専門分野がはっきりしているのであれば2.5次救急の総合病院、大学病院をおすすめめします。
これらの病院なら多くの症例がみられる上、専門分野に関する研修会や勉強会も多いからです。
また、民間の総合病院でも、職員の研修・教育に積極的に取り組んでいる病院が数多くあります。そういった施設であれば看護師の勉強にも熱心で院内の教育制度も充実しています。
院外の研修も有休を使って行かせてくれたり、場合によっては出張費を出してくれる病院もあるでしょう。
研修費を出してもらったら、研修後に院内で伝達講習を行って学んできたことの周知を図るなど病院に還元しなければならないことも多いと思いますが、伝達することで自らも再度学びなおすことができる機会となります。
また、学んできたことを元に病院内の制度を急に変えようとしても、一人ではどうしても限界があります。自分の学んできたことを周知することで全体のムードを変えていくこともできます。

 

院内教育の充実度は認定看護師の数やホームページでチェック

キャリアアップできる環境にある病院であるかどうかを見極めるには、病院の看護部のホームページをチェックしてみましょう。
多くの病院のホームページには院内の研究制度や資格取得に関するサポート制度について載っています。

さらに資格を取得した看護師たちが、その施設でどのように専門性を発揮しているのかなどが掲載されています。
実際に資格を取得している看護師がどのように資格取得したのか、病院のサポートはどうだったのかなどのコメントを載せているところもありますので、それらが判断材料の一つになります。
また、認定・専門看護師の役割の一つに院内での指導・教育ということがありますので、認定看護師や専門看護師が多い病院は、院内研修や勉強会も頻繁に行われています。

あまりギャップの激しすぎない職場を選択する

転職先を選ぶ際のポイントですが、現在の勤務先と転職先の規模にあまり差がない方がはじめは働きやすいです。
例えば療養病棟などの慢性期の施設で働いていた人が、専門性を高めたいからと急に急性期の大規模な民間総合病院に転職したら、病棟全体の雰囲気の違いや、業務の内容や量の違いなどに戸惑うでしょう。
憧れで全くやったことのない分野にいきなり転職するとギャップに苦しむことになるかもしれません。
面接の時点で自分の目指している将来像や積みたいキャリアの形を病院側の担当者にしっかり伝え、それが入職後に現実可能かを確認することも大切です。
看護師を雇う病院側としても、「ここでは私の目指している看護は無理」とすぐに辞められては困りますから、そういった質問にも正直に答えてくれるはずです。
聞きたいことは遠慮せずに質問し、自分のキャリアアップのために適切な施設であるかどうか確認しましょう。

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